2006年01月21日

扉は閉ざされたままのセファリック

今回の書評は・・・
石持浅海『扉は閉ざされたまま』

このミスステリーがすごいで『容疑者xの献身』に次ぐ2位になった作品です。
内容をひと言で説明すると、バトル小説ですね。
バトルと言っても頭脳戦の方ですが。

このミス1位だった『容疑者xの献身』と同じく、犯人側もそれを追い詰める側も恐ろしくキレる人間で、二人がめまぐるしい心理戦を繰り広げるという内容です。
トリックはもちろん『容疑者xの献身』の方が面白いですが、『扉は閉ざされたまま』は犯人役と探偵役が同じ場所にいて、しかも1夜のうちに決着をつけるので、緊迫感があり心理戦はこちらの方が面白いと思いました。

また、この作品の魅力は「倒叙」なのに「密室」ということです。
「倒叙」というのは、先に犯人がわかっていて、その犯行が探偵役によって暴かれていくというものです。
古畑任三郎をイメージしてもらえばわかりやすいと思います。
一方「密室」は言わずもがなですね。
「密室」の魅力は一般に、「誰が」「どうやって」を解き明かすことにあると思います。
しかし、この作品ではそのどちらも最初の章で明かされてしまいます。
確かに、探偵が「密室」の謎を解き明かす過程を楽しむという趣向もあるとは思いますが、この作品は確実にそうではありません。
密室のトリックは本当にちゃちなものです。
そこで、じゃあ何で密室なの?という疑問が浮かびます。
これは作者の事情を追って行ってたどり着くギモンなのですが、作中の犯人の事情を追って行っても同じギモンにたどり着くと思います。
このギモンがタイトルの2重の意味に関連するのです。
そこらへんに作者のうまさを感じます。

おっと、ミステリの書評なのに書きすぎました。
ネタバレしすぎだーとかお怒りをいただかないでしょうか。
たぶんクリティカルなことは何一つ書いていないと思うので大丈夫だとは思うのですが。
あっ、大事なことを書き忘れました。
「動機」のことなんですが、小生にはちょっと無理があると思います。
物議をかもした横山秀夫『半落ち』の方がまだ納得できたような。
皆さんはどう思うでしょうか?
ぜひ聞かせていただきたいです。

最後にひと言、おもしろいです。
古畑任三郎好きの人や少年漫画の『DEATH NOTE』好きな人は楽しめると思います。

今年読了した本:14冊

4396207972扉は閉ざされたまま
石持 浅海
祥伝社 2005-05




4062751941半落ち
横山 秀夫
講談社 2005-09




4088736214DEATH NOTE (1)
大場 つぐみ 小畑 健
集英社 2004-04-02



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2006年01月17日

海辺のセファリック

小生旅から帰ってきました。
予想通りカウンタは300を越えていました。
しか〜し、誰も300踏んだというコメントをしてくれていません。
小生、結構期待してたのに凹みます。
しかし、そんなことで凹んでいても仕方ないので、小生今日も張り切って更新します。

今日は書評です。
お題は・・・
旅のお供として選択した村上春樹『海辺のカフカ』

最近、村上春樹を読む機会が多いです。
別にハマッたわけではないのですが、とりあえず一通りは読んでおこうかなと。

それで、『海辺のカフカ』ですが、なかなか面白かったです。
今回はとりあえずオチはある話でしたし。
とは言っても、相変わらず放置プレイの謎が多すぎます。
まあ、それは自分の頭の中で補ってねと言うことなのでしょうか。
小生、もう慣れたので文句は言いません。

あらすじを簡単に説明しましょう。
物語の中心は香川県高松市です。
小生、高松ではないのですが、香川県に長く住んでいたのでちょっといい気分でした。
しかし、小生香川の扱われ方について少し文句があるので後で詳しく述べます。
あらすじに戻りましょう。
東京の中野区に住む一人の15歳の少年と一人の老人が主人公です。
少年はある理由で家出をし、高松に向かいます。
彼がカフカ君です。
一方老人のナカタさんは、ネコと話せると言う特殊能力を生かして中野区でネコ探しをやっていたのですが、ある事件に巻き込まれた後に何かに導かれるように高松を目指します。
簡単に言うと、カフカ君もナカタさんも自分と世界の関係性を探します。
ついでに、カフカ君は母と姉を、ナカタさんは入り口の石を探します。
二人の動きが直接交わることはないものの、この二人が高松を舞台に・・・。
と言う話です。
時たま舞台は高知に移動します。
春樹、四国プッシュです。

ここで小生、春樹の四国に対する姿勢を問いたい。
小生ずっと思っていることなのだが、春樹氏にかかわらず、関西から東に住む人は、四国のことをひとつだと思っているのではないのだろうか?
『海辺のカフカ』を読んでみると、「四国の高松」と言う言葉が多く出てくる。
もっと端的に言うと、「四国」、「高松」と言うワードはたくさん出てくるのだが、「香川」と言うワードがほとんど出てこないのである。
春樹氏は高松も松山も高知も徳島も香川も愛媛も一緒だと思っているのではないのだろうか。
小生が狭量だからかもしれないが、小生は四国の他県を仲間だと思ったことはない。
愛媛県も徳島県も岡山県もポジションとしては同じで、ただの隣県でしかない。
昨年、徳島に「徳島ヴォルティス」というJリーグチームが四国で初めて誕生したが、小生応援する気にはほとんどならなかった。
たぶん香川県民のほとんどはそんな感じでしょう。
香川県には香川県のアイデンティティーがあり、それは愛媛や徳島や高知のそれとはまったく異なったものである。
将来的にはどうかわからないが、少なくとも現在では四国としてのアイデンティティーはそれらに比べて圧倒的に小さいと言わざるを得ないだろう。
小生、ここらで声を大にして言いたい。
「四国はひとつではない!」

ちなみに、『海辺のカフカ』では「(香川県の)となりの愛媛県や高知県」と言う記述が見られた。
言っておきますが、高知は香川と接してない!
「となりの」が愛媛県だけにかかっているのであれば許せるのだが、ここは誤解されないためにも高知ではなく、徳島とするべきでしょう。

話が大きくずれてしまいましたが、『海辺のカフカ』面白かったです。
小生が一番ウケたのは、カーネル・サンダーズ(ケンタッキーのおっさん)の格好をしたおっさんが、名古屋から来た星野と言う青年を「このメッキしゃちほこボケ」と罵る場面です。
爆笑しました。
ちなみに別の場面では「ふぬけういろう野郎」と罵っていました。
こちらも爆笑しました。
春樹氏は名古屋に何かうらみでも持っているのでしょうか?

そういえば別件ですが、先日ここで紹介した(記事ページ「死神と容疑者とセファリック」)東野圭吾『容疑者xの献身』が直木賞を受賞したようです。
おめでとうございます。

今年読んだ本:13冊

4101001545海辺のカフカ (上)
村上 春樹
新潮社 2005-02-28




4101001553海辺のカフカ (下)
村上 春樹
新潮社 2005-02-28




ついでに・・・
4163238603容疑者Xの献身
東野 圭吾
文藝春秋 2005-08-25



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2006年01月14日

山ん中のセファリック

今日2回目の書評です。
今回は・・・
舞城王太郎『山ん中の獅見朋成雄』

これを読むのは今回で確か3回目です。
新書版で先月発売されたので買って読んでみました。
3回目読んでもやっぱり面白いです。
舞城作品の中では1,2を争う小生の好きな作品です。
ちなみにこれと1位を争っているのは『熊の場所』です。
両者とも、過激な舞城作品にしてはバイオレンスが少なめ(あくまでも少なめです。決してないわけではありません。他の穏やかな作家さんの話に比べれば多いくらいです)で、読みやすいです。
まさに、舞城作品への入門といった感じです。

で、話の内容ですが、主人公は背中に馬みたいな鬣(たてがみ)を持つ中学生の獅見朋成雄(シミトモナルオ)です。
彼はオリンピックに誘われるほどの足の速さの持ち主なのですが、それを蹴って近所に住む変人の書家、杉美圃大寛(すぎみほたいかん、通称モヒ寛)に書を習い始めます。
そんなある日、モヒ寛が家の裏山で大怪我をして・・・というところから物語は急展開を始めます。
舞城独特の語り口と、物語のファンタジー性が絶妙にマッチしていい味を出しています。
ファンタジー性と言っても、これはおとぎ話っぽいと言うことではありません。
ある意味おとぎ話なのですが、どっちかというと非現実性といった方がいいかもしれません。

阿修羅ガールの森の描写でも少し思いましたが、舞城氏は『となりのトトロ』が好きなんでしょうか?
『山ん中の・・・』でも、森のトンネルを抜けて秘密の集落にたどり着く場面があります。
思いっきりトトロのイメージじゃないかと小生思うのですが。

あと、この物語を大きく印象付けるのが擬音語です。
墨を磨る音、かみそりが肌をなでる音。
まさに舞城ワールド炸裂といった感じです。

ここまでいろいろ書いてきましたが、実は小生、この物語の大きなテーマについてまだ何も触れていません。
基本的には、成雄君の成長というか、自分とは何かみたいなものがテーマだと思うのですが、別に小生が触れていない大きな要素があります。
ここで小生がそれについていろいろ書いて先入観を植え付けてしまっても興ざめなので、何も書きません。
興味のある人は自分で読んでみましょう。

4061824678山ん中の獅見朋成雄
舞城 王太郎
講談社 2005-12




4061824074熊の場所
舞城 王太郎
講談社 2004-12-07




4101186316阿修羅ガール
舞城 王太郎
新潮社 2005-04




今年読了した本:11冊

ただ、やっぱりちょっと書いておきたいことがあるので隠して書いておきますね。
すでに読んだことがある人、もしくはまったく読む気がない人は別に読んでもおっけーですよー。
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回転木馬のセファリック

今日は久しぶりの書評です。
今日読んだのは・・・
村上春樹『回転木馬のデッド・ヒート』

タイトルに魅かれて買いました。
小生このようなアンバランスなタイトルに弱いです。

この本は春樹氏曰く、小説でもなく、ノンフィクションでもない、事実を基にした言わば「スケッチ」とでも呼ぶべき話の集合体です。
春樹氏がそのことについて前書きで長々と言い訳のようなことを書いているのですが、この前書きは理屈っぽくて、はっきり言って読むのがめんどくさくなる文章です。
気の短い人が読むと、「もうこれが小説じゃないのはわかったし、あなたの心の問題は僕にはどっちでもいいから早いとこ本編始めてくださいよ」と思うに違いありません。
一応書いておくと、小生はこんな風にはおもいませんでしたよ。
小生は気が長いですし、一人称は「僕」ではなく「小生」なのでまるっきり違いますね。

それはともかく、内容はなかなかよかったです。
まぁ、例に漏れずオチのない話の連発なのですが、なんと言うか、ちょっと不思議もしくは面白い体験をした人の話をうまい聞き手が聞いて、うまくまとめたという感じの作品です。
これはまさに、さっきの無駄に長い前書きに書いてあったことなのですが、春樹氏は人の話を聞くのがうまいのだと思います。
小生も人の話を聞くのは好きなので、この前会得した村上春樹を楽しむ何原則かを守ればとてもいい読書になりました。

小生は、「プールサイド」・「雨やどり」なんかがそこはかとなく気に入りました。

今年読了した本:10冊

4062749068回転木馬のデッド・ヒート
村上 春樹
講談社 2004-10



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2006年01月11日

砂漠に雪を降らせるセファリック

またまた書評です。

今回読んだ本は・・・
伊坂幸太郎『砂漠』

年末から年始にかけて小生が一番読みたかった本です。
伊坂幸太郎の前作『魔王』は、ケチな小生にしては珍しくハードカバーなのに買ってしまったのですが、新作砂漠はしばらく迷って買っていませんでした。
そのまま年を越してしまったわけですが、偶然にも帰省していた小生の兄貴がなぜか持っていたので貸してもらって読んだ次第です。

相変わらず伊坂幸太郎らしい楽しいお話でした。
仙台を舞台に、5人の大学生がいろいろな事件に巻き込まれたりしながらすごす大学生活を描いた青春小説です。
小生は平凡かつ平板な人間なので、西嶋のように自分勝手でアクが強いけど、何か憎めないといったような人間にあこがれてしまいます。
語り手は北村ですが、小生にとっては主人公は間違いなく西嶋です。
「チルドレン」の陣内さんに通じる魅力があると思っていたら、家裁の調査官と来て、なるほどと思いました。(意味不明な人は『チルドレン』よみましょう)
小生、無駄に賢そうなこと言うのはやめにすることにしました。

作中でマージャンがしばしば描かれていたのですが、小生マージャンはわからないのでそこは残念でした。
ちなみに、作中でボーリングも結構重要な位置を占めていますが、最近小生が「ボーリング行こうぜ」などと言っているのはこの影響です。
なんてことは、まるでない。

それはともかく、雑誌『papyrus』で伊坂幸太郎特集が組まれていました。
伊坂幸太郎入門にはうってつけなので、まだ読んだことない人はぜひ本屋で立ち読みしましょう。
そして小生のブログを通してアマゾンで伊坂幸太郎の本を買おう!

それはともかく、ダヴィンチの1月号によれば今年は伊坂幸太郎がバシバシ新刊を出す予定らしいので皆さん期待しましょう。
『陽気なギャングが地球を回す』の第2弾も出るそうなので皆さん楽しみにしましょう。
さぁ、皆さんご一緒に・・・「ロマンはどこだ」
わからない人は『陽気なギャングが地球を回す』を読みましょう。

4408534846砂漠
伊坂 幸太郎
実業之日本社 2005-12-10




4062124424チルドレン
伊坂 幸太郎
講談社 2004-05-21


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4396207557陽気なギャングが地球を回す
伊坂 幸太郎
祥伝社 2003-02




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2006年01月08日

ぶらんでぃっしゅなせふぁりっく?

本日はタイトルがひらがなですが特に意味はありません。
今日の書評は・・・
清涼院流水『ぶらんでぃっしゅ?』

流水師の作品を読むのは小生初めてです。
新書サイズのライトのベル的な作品には小生なかなか手が出せないのです。
食わず嫌いはダメなのですが、小生小心者なのであの外見をレジに持っていくのはなかなか難しいのです。
そんなこんなで小生、西尾維新の『戯言シリーズ』もまったく読んでいません。
読もうとは思うのですが・・・。
ちなみにこの『ぶらんでぃっしゅ』はハードカバーです。
図書館においてあったので借りてみました。

読んでみた感想は・・・、ひと言で言うと冗長です。
基本的には「ぶらんでぃっしゅ」をどういいかえるかと言うお話です。
例えばブレンドシチューとか。
その要素に、一人の言葉遊び好きの人間の人生を絡めたお話です。
ひたすらダジャレの連発です。
このダジャレをどう判断するかでこの作品の評価が決まりそうです。
とりあえず好き嫌い分かれそうな感じです。
小生はまあ好きでも嫌いでもないと言ったところでしょうか。
確かに要所要所面白い部分はあるのですが、とにかくダジャレ連発なので少し疲れます。
流水師の他の作品を読もうという気にもあまりなりませんでした。
好きな人はとことん好きでしょうけど。

ラストはどうなんでしょう?
言葉遊びのエンターテイメントとしてはないほうがすっきりまとまったような。
作者はどうしてもメッセージとしてラストを書きたかったのでしょうかね。
ただ、小生にはあまりぴんと来ませんでしたが。

今年読了した本:8冊

4344010701ぶらんでぃっしゅ?
清涼院 流水
幻冬舎 2005-11



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2006年01月07日

アフターダークなセファリック

またまた書評です。
またまた村上春樹です。
またまたオチはありませんでした。
またまた作者何が言いたいかわかりませんでした。
ちなみに読んだのは・・・
村上春樹『アフターダーク』

しかし、今回は結構楽しめました。
小生村上春樹何冊目かにして村上春樹を楽しむコツ的なものを会得しました。
それは、
オチを求めない。
明確な主張を求めない。の2点です。
実際、世の中のことにオチがつくことはあまりないですし、わからないまま終わってしまうことも多いわけで、そういう話もあるんだなーと思いながら読むとなかなか面白かったです。
自分と違った人生を疑似体験するということはそれだけで面白いものです。
そういう意味では村上春樹の話は面白いです。

村上春樹と三崎亜記を前後して読んで気づいたのですが、両者の文体は非常によく似ているような気がしました。
三崎亜記も春樹チルドレンの一人なのでしょうか。

4062125366アフターダーク
村上 春樹
講談社 2004-09-07



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2006年01月06日

バスジャックとセファリック

今日も書評でございます。
今日読んだのは・・・
三崎亜記『バスジャック』

『となり町戦争』で一躍有名になった三崎亜記の最新作です。
「二階扉をつけてください」「しあわせな光」「二人の記憶」「バスジャック」「雨降る夜に」「動物園」「送りの夏」の7編が含まれた短編集です。
「二階扉をつけてください」、「バスジャック」は『となり町戦争』的な世界観を引き継いだ作品でした。
前者では家の2階に扉をつけること、後者ではバスジャックがブームとなることと言う非現実的なことが当たり前となっている世界のお話です。
「二階扉・・・」はいいとして、「バスジャック」はオチが素直すぎて、ちょっと手抜きじゃないかと小生思ってしまいました。

この短編集で小生のお気に入りは、「動物園」、「送りの夏」です。
「動物園」は動物に「変化」する特殊能力を持った人のお話。
さわやかな終わり方で読後感がよく小生お気に入りです。
「送りの夏」は、愛する人の死を受け入れられない人たちが共同生活を送る施設を舞台にした少し重いお話ですが、やはり読後感がよろしいです。
少女の視点で描かれるので、その少女が施設の人たちとふれあって「死」について考えたりすることによって少し成長する様子が小生の琴線に触れまくります。
小生イイ話が大好きなのです。
あと、少女とその両親の絡みも、面白いと言うか、ほのぼのすると言うか、イイです。
小生の涙腺も刺激します。
しかし、刺激するだけで涙はこぼれてはきません。
昨今の感動ブームなぞに乗せられて、そうやすやすと泣いてなどたまるものですか!

それは置いておいて、なかなかいい作品だったと思います。
『となり町戦争』とはまた違った魅力も発見できた1冊でした。

今年読了した本:6冊

4087747867バスジャック
三崎 亜記
集英社 2005-11-26



ついでに・・・
4087747409となり町戦争
三崎 亜記
集英社 2004-12




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2006年01月04日

仕事始めのセファリック

3ガニチも終わり、今日から仕事始めらしいですね。
小生も仕事始めにしようと、がんばって年賀状なるものを作ってみました。
総製作時間12分と言う傑作です。
さっそく印刷しようと年賀状を探すと、どこにも見つかりません。
平成17年の鶏が大きな顔をしている年賀状はあっても、肝心の今年の戌の年賀状が見つかりません。
どうやら珍しく今年は親が年賀状を使い切ってしまったようです。
どうしましょう?
今からでも郵便局に行けば売ってくれるでしょうか?
まぁ、今日はもうあきらめました。

相変わらず、本をたくさん読みます。
昨日から今日にかけて
村上春樹『神の子どもたちはみな踊る』
三浦しをん『しをんのしおり』
を読みました。

『神の子どもたちはみな踊る』は阪神大震災を借景にした短編集とでも言いましょうか。
地震と直接関係はないけれど、何かしらの影響を受けた人々の話です。
最後の「蜂蜜パイ」を除いては、「結局何が言いたいの?」とツッコミたくなるようなオチのない話です。
オチのないところから何かを読み取ることが求められているのかもしれませんが、小生は感性がまだ子どもなので、そんな高度なことを求められても難しいです。
何かしら考えさせられることは確かですが、もう少しわかりやすい方が小生はお好みです。
「蜂蜜パイ」は他の作品とテイストが少し違ってちゃんとオチがついています。
ハッピーエンドと言うか「救い」がある物語と言うか、小生のお子ちゃまな琴線にもしっかり触れてきます。

『しをんのしおり』は三浦しをんさんのエッセイ集です。
エッセイなので肩肘張らずにのんびり読めます。
面白いです。
「盆サイダー」とか「高倉健さん」あたりの話が小生のツボにはまります。
それにしてもすごい妄想力です。
小生も妄想というかパロディと言うかには自信があります。
少し前に、セファに「ドラえもんが過去に行ってしまった後のロボット界におけるドラみちゃんの位置関係」についてえんえん一時間ほど語ったこともあります。
最終的にはなぜかマトリックスのネオが出てきたりする無茶苦茶な展開でした。
そんな小生も脱帽するほどの妄想力です。
「健さんの一日」はぜひ読んでおくべきでしょう。
笑えます。
どちらでもいいのですが、「しをん」と入力すろと、「しウォン」と変換されます。
いい加減めんどくさいです。

今年読了した本:5冊

4101001502神の子どもたちはみな踊る
村上 春樹
新潮社 2002-02




4101167524しをんのしおり
三浦 しをん
新潮社 2005-10



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2006年01月02日

寝正月だよセファリック

小生寝正月を過ごしております。
年賀状はまだ書いておりません。
1月1日に届いた年賀状は1枚のみです。
やはり、自ら年賀状を送らない人間には年賀状は届かないものなのでしょうか。

寝正月と言うことで、本をたくさん読んでいます。
今年は本を大量に読む予定です。
目標は1年で200冊と言ったところでしょうか。

今年に入って読んだ本は・・・。
舞城王太郎『みんな元気。』
本多孝好『真夜中の5分前 side-A』
    『真夜中の5分前 side-B』

『みんな元気』は舞城らしい作品です。
ちなみにこれを読むのは2回目です。
1回目に読んだときは意味不明でした。
2回目だった今回も相変わらず読みにくく意味不明ですが、面白かったです。
舞城の作品にはやはり、何か読ませるパワーがあります。
好き嫌い分かれるでしょうが、好きな人ははまるでしょう。
小生としては、『我が家のトトロ』、『スクールアタックシンドローム』がお好みです。
相変わらずバイオレンス炸裂なので嫌いな人は読まないようにしましょう。

『真夜中の・・・』は舞城とはうって変わって読みやすい恋愛小説です。
side-Aの方は品のいい正当な恋愛小説。
side-Bの方は少しアクロバティックな恋愛小説といったところでしょうか。
あまり書きすぎるとネタバレになるので遠慮しておきますが、ハッピーエンドの話が好きな人はside-Aだけで満足しておくのがよいでしょう。
間違ってもside-Bから読み始めるのはやめましょう。
まぁ、逆にside-Bから読み始めるのもある意味面白いかもしれませんが。
まっ、いろいろ思うところもありますが、小生がここで恋愛について語っても仕方ないのでこのあたりで了とします。

今年読了した冊数:3冊

4104580023みんな元気。
舞城 王太郎
新潮社 2004-10-28




4104716014真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A
本多 孝好
新潮社 2004-10-29


by G-Tools


4104716022真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-B
本多 孝好
新潮社 2004-10-29


by G-Tools


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2005年12月27日

ダブ(エ)ストンとセファリック

またまた、書評です。

今回は、浅暮三文『ダブ(エ)ストン街道』です。
この作品はメフィスト賞をとった作品で、某ブログで激賞されていたので図書館で借りて読んでみました。

感想は、まあまあといったところでしょうか。
題材や登場人物(人物といってもよいかどうかは微妙な部分もありますが)は面白いのですが、結局何が言いたかったの?って感じで終わってます。
特に必要ないかなーと思うような要素もたくさんありました。
そこがまたいいのかもしれませんが、意味不明さとメッセージ性の両方を求めて中途半端な感じが小生には感じられました。
メッセージ性などにこだわらず、寓意の込められていない寓話として読んでみると面白い作品かもしれません。

4062738805ダブ(エ)ストン街道
浅暮 三文
講談社 2003-10



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2005年12月26日

もーいーくつねーるーとセファリック?

注)タイトルと本文はまったく関係ありません。

最近読了した本。
村上春樹『国境の南、太陽の西』
シェイクスピア『マクベス』

どちらも文学と呼ばれるジャンルの作品です。
小生、基本はミステリー好きの人間なのであまり文学は読みません。
しかし、最近もっと教養のある人間にならなければと言うことで文学読むことにしました。

村上春樹は、高校のときの読書感想文のために読んだ『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』を読んで以来の2冊目。
『世界の終わりと・・・』はイマイチ意味がわからず、読書感想文の最後に〆の言葉として、「結局作者が何を言いたかったのかわからなかった。」と書いてしまったくらいでした。
こんなふざけたことを書いていたのに、結局その感想文の評価はA+と言う2番目にいい評価でした。
それはともかく、今回読んだ「国境の南、・・・」はなかなか面白かったと思います。
「結局たどり着いた結論がそれ?」とか、突っ込みたいところはいろいろあるが、読ませる話であったことは確かです。
ただ、なんちゃってミステリー読みとしては、謎が謎のまま放っておかれるのはいただけませんでした。
もう少しうまい伏線の使い方があるんじゃないかなーとそんな感じでした。

『マクベス』は微妙でした。
話としては、特に唸らされる所があるわけでもなく、マクベスが魔女に唆されて王様殺して自分が王様になったけど、誰もついてこなくて結局自分も殺されると言うそれだけの話。
戯曲をほとんど読んだことがないので、戯曲は全般的にこんなものかもしれないのですが、細部のつくりが甘いような気がしました。
特にマクベス夫人は、もっと描き方次第で活きる人物になるような気がしました。
小説に慣れてしまっているからこう感じるのでしょうか?
台詞などの細かい部分も、面白い言い回しなのですが、元は英語である以上、シェイクスピアの作品である前に、訳した人のセンスなり好みのフィルターがかけられているわけで、シェイクスピアを自分のセンスで十分に味わうためには、原文で読まなければいけないのかなぁと思いました。
とはいえ、昔の作品なので、これが現代までの文学に大きな影響を与えていることは間違いないわけで、一度は読んでおかなければという感じでした。

4062630869国境の南、太陽の西
村上 春樹
講談社 1995-10




4003220528マクベス
シェイクスピア SHAKESPEARE 木下 順二
岩波書店 1997-09



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2005年12月18日

ロミオとセファリック

念のために言っておくと、セファは男です。ゲイの可能性も否定し切れませんが、たぶんゲイでもありません。
タイトルがセファリックとジュリエットにならなかったのは語感の関係です。
他意はありません。

いまさら言うまでもないかもしれませんが、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』読了しました。
いろんな意味で面白かったです。
内容についての思い込みがいろいろ裏切られました。
特にロミオの性格についてはかなり驚かされました。
意外にロミオは上品じゃありません。
意外にロミオは喧嘩っ早いです。
意外にロミオはけんか強いです。(作中で二人ほどばっさり殺しちゃってます。)
意外にロミオは移り気です。
あと、作品全体として無駄に人が死にすぎです。
あと、作品全体として下ネタ多めです。

特にロミオの移り気なところにはびっくりしました。
作品の初めの方でロミオが恋のことで悩んでいたので、小生はてっきりジュリエットのことで悩んでいるのかと思いきや、別の女性のことで悩んでいました。
その女性が自分の思いに応えてくれないことに死ぬほど悩んでいたのに、友人に「世の中に女はいっぱいいるぞよ。俺がいい子紹介してあげるから、今夜パーティ行こうぜ。」と言われて、「そんなことしても無駄ぞよ。」と言いながらしぶしぶ行ったパーティでジュリエットに一目ぼれ。
いきなり口説きだします。
移り気です。
かなりの移り気です。
もしかして二人幸せに暮らすことになっていたら、ロミオの浮気が確実にジュリエットを悩ませていたでしょう。
それはそれで面白い話になりそうですが・・・。

古典にしては思ったより読みやすく、面白かったです。
現代に舞台を移してパロディ的な話を作ると面白そうな気がしました。

4042106153新訳 ロミオとジュリエット
シェイクスピア 河合 祥一郎
角川書店 2005-06-25



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死神と容疑者とセファリック

今日はえらく寒かったので家にこもっていた。
ということで今日はテレビを見たり、読書をしたりした。
今日読了した本は2冊。
伊坂幸太郎『死神の精度』、東野圭吾『容疑者・慮タ函戮任△襦」
前者は、6分の5を本屋で立ち読みして、先日図書館で見つけたので借りて残りを読了。
後者は、実家に転がっていたので読んでみた。

『死神の精度』は、死の対象となる人が死ぬのにふさわしいかどうかを調査する死神の調査員の話。
タイトルとは裏腹に、ライトで読みやすい話である。
出てくる死神も音楽好きで、CDショップの試聴コーナーによく出没するという死神っぽくないやつである。
まさに伊坂幸太郎らしい作品で、伊坂幸太郎の作品の入門にぴったりだと思う。
そういえば、この作品の主人公の死神は先日紹介した『魔王』にも出てきます。
このように伊坂作品には別の作品の登場人物が出てきたりして時々ニヤッとさせられる。

もう1冊の『容疑者・慮タ函戮郎G・痢悗海離潺好謄蝓爾・垢瓦ぁ戮韮碓未砲覆辰榛酩覆任△襦」
こちらも東野圭吾らしいというかなんと言うか、最後にどんでん返しが待っていた。
リアリティの有無はともかく、見事にだまされるトリックだった。
こんなところでネタばらしをしてしまうのは無粋なので、何も言うまい。
まぁ、気になる人は読んでみましょう。
ツッコミどころはいろいろあるが、よく出来たトリックをベースに、純愛・友情・数学・・才などをちりばめた良作になっていると思う。

4163239804死神の精度
伊坂 幸太郎
文藝春秋 2005-06-28




4163238603容疑者Xの献身
東野 圭吾
文藝春秋 2005-08-25




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2005年12月17日

ヒジの王子様セファリック

ここ数日、大学の生協の本屋で文庫本まとめ買いセールなるものをやっていた。
小生、それに乗せられて文庫本まとめ買いしてしまった。
7冊も買ってしまった。
最近は、文学を読まなければなーという気持ちがあるので、シェイクスピアやら村上春樹なんぞを買ってしまった。
颯爽とシェイクスピアをレジに持っていく小生は、さぞかし知的だったに違いない。
そんなどうでもいいことは置いておこう。
また、読み終わり次第感想を書こうと思う。

ちなみに、もう1冊は読み終わった。
サンテグジュペリ『星の王子さま』である。
とてもよかった。
大人が読んでも十分楽しめる。
というより、大人が読むべきである。
人間は大人になるとなぜ子どもだったころのことを忘れてしまうのだろうか?
星の王子さまを読むと、大人なんかくそくらえ!子どもサイコーと思うに違いない。
小生、周りの人によく、「精神年齢は小学生ですか?」と聞かれる。
たまに「幼稚園児ですか?」と聞かれる。
小生がピンポンダッシュを初めとする幼稚ないたずらを繰り返すからである。
しかし、小生改めるつもりはまったくない。
星の王子さまを読んでさらに改める気がなくなった。
王子さまの友人のキツネは「肝心なことは目では見えない。ものは心でみるんだ」といっていたが、まさにその通りである。
大人になって見えなくなるものがあるなんて悲しいことである。
小生そんなつまらない大人になるつもりは毛頭ない。
大人になっても子どもの心は忘れないようにしたいものである。
ということで、セファには小生のピンポンダッシュを初めとするいたずらに対して寛容な対応を期待します。

4001156768星の王子さま―オリジナル版
サン=テグジュペリ Antoine de Saint‐Exup´ery 内藤 濯
岩波書店 2000-03

posted by Aorta at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月19日

今日もまじめにセファリック

今日もセファ関係なしの記事です。

小生、大学が学祭でしばらく休みなので、この機会を利用して実家に帰ることにした。
ということでしばらくセファとは音信不通になる予定である。

小生、実家に帰るとよく本を読む。
というのは図書館によく行って本を借りるからである。

今回も本を借りてきた。
何を借りてきたかというと・・・。
ずばり、福井晴敏「戦国自衛隊1549」と、恩田陸「夜のピクニック」である。
どちらも結構前に出た本だが、読みたいと思いつつ放置していた。
ちなみに借りたのは金曜日の夕方である。
現在土曜日の夜であるが2冊とも読み終わってしまった。
小生本を読むのは速いとのもっぱらのうわさである。
どちらも面白かった。

「戦国自衛隊」の方は名前の通り自衛隊が戦国時代に飛んで行って・・・。という荒唐無稽なお話である。
面白かったが、それ以外に特に感想はない。
特に何を考えさせられるわけでもなく、純粋にエンターテイメントとして面白かったと思う。
映画用に書いた話なのでそうなっているのかもしれない。

対照的に「夜のピクニック」の方はいろいろ考えさせられて面白かった。
小生「夜のピクニック」という題名から、小学生ぐらいが夜に家を抜け出して何人かでどこかへ行くのかなぁ・・・、みたいな事を考えていた。
つまりキングの「スタンドバイミー」みたいな話を想像していたのである。
しかし、高校生の話だった。
高校生が学校の行事で丸一日歩きとおすという話だった。
とてもピクニックとは呼べそうにないハードな行軍だった。
その行事を通して登場人物の高校生がお互いを理解して成長していくみたいな話だった。
高校時代のことを少し思い出してしまった。
高校時代に戻りたいと少し考えてしまった。
高校時代に戻って一晩中歩いてみたいとは少しも考えなかったが。

それはともかく、なかなかいい話だった。
第2回の本屋大賞を受賞したというのもうなずける話だった。
むしろうなずけすぎて首が痛くなるくらいだった。
前回の「博士の愛した数式」といい、これといい、本屋大賞の傾向がだいたい見えてきた。
小生のような素人にもわかるのであるから、本職の人にはきっとわかっているのであろう。
そして、賞を取るためにその傾向を狙って本を書く人も現れるだろう。
そんなことにはならないためにも、次は少しひねった選考をして欲しいと少し思った。

何はともあれ、いい作品だったので図書館で見たら借りて読んでみましょう。
posted by Aorta at 23:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月13日

今日はまじめにセファリック

今日はセファと会っていないのでネタはない。

毎日セファのことばかり書いていてもアクセス数はまったく伸びないし、これではセファのアホさを全世界に知らしめると言う小生の野望が達成できないので、たまにはまじめなことでも書いてアクセスアップを狙おうかなどと考えている。
セファがクラシックミュージックについてホームページでなにやら書いているので、小生は本について書こうと思う。
小生、顔に似合わずなかなかの読書家である。
だが最近はあまり新しい本を読んでいない。
昔読んだことのある本ばっかり読んでいる。

そんな小生久しぶりにハードカバーの本を買った。
大学生の小生にはハードカバーの本は少々高すぎなのでなかなか買わない。
そんな小生が買った本とは、ずばり伊坂幸太郎の「魔王」である。
あのエソラの創刊号に載っていたやつである。
小生、実はエソラ掲載時に魔王は読んでいたのだが、続きがエソラの第2号に載っているのを知らなかったため、読みたくなって思わず買ってしまった。
税込み1300円と言うちょっとお手ごろなお値段も小生の背中を後押しした。

まぁ、このあたりまでが前置きである。
いつもそうだが、小生の文章は前置きが長い。
そんなことは気にせずに、本題の書評に入るとします。

この「魔王」、どんな話か一言で言い表すと、「微妙な超能力を持った兄と勘が鋭い弟とファシズムと鷹」の話である。
無茶苦茶だと思った人もいるかもしれないが、うん、まさにぴったり。
伊坂幸太郎の話にはとりあえず無茶苦茶な組み合わせが大量に出てくる。
それらの一見うまくはまりそうにないパズルのピースが、物語の最後で見事に1枚の絵を作るのが伊坂幸太郎の物語の魅力の1つで、わかりやすく言うなら、作者の解説付きの寓話と言う感じである。
しかし、今回の「魔王」に解説はついていない。パズルのピースが提示されて終わりという幹事である。
テーマが現代(数年後)の日本であることもあって、まさに寓話と言う感じである。
読者の視点によってさまざまな見方が出来る面白い話である。と思う。
今までの伊坂作品とは少し毛色が違うが、小生はかなりいい作品だと思う。

小生ネタばれによって本を読むときの楽しみが削がれるのは大嫌いである。
よって、以降はネタばれ的な内容になるので、続きを読むで隠します。
読みたい人は読んでください。続きを読む
posted by Aorta at 00:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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